研究組織・メンバー

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A03:ヒト意思決定における大脳皮質・皮質下領域の脳情報動態の解明と利用

研究代表者
春野雅彦・情報通信研究機構・研究マネージャー
WEBhttp://www2.nict.go.jp/bnc/haruno/website/jp/

分担研究者
吉田和子・国際電気通信基礎技術研究所・主任研究員

紹介文本文

ヒトの高度な社会知性を実現する鍵として、自己と他者の状態を表現する異なるレベルのシステムを素早く統合し最適あるいは準最適な行動を選択する能力がある。我々はこれまで、ヒトの社会的協力行動に直感的意思決定と(相手の意図の推定に基づく)熟慮的意思決定があり、各々において扁桃体・側坐核と、背外側前頭前野が重要な働きをすることを示してきた。しかし、各要素がどう統合され最終行動に至るかという脳情報動態は依然未知であり、その解明には新たな計算理論とより詳細な計測データが必要となる。
本研究ではこの大脳皮質・皮質下領域の脳情報動態の解明を目的とし、以下の研究を行う。

  1. ヒトの情動、記憶と深い推論の統合モデル(行動モデル)を構築し、各要素が脳のどの領域で計算され、どう統合されるか明らかにする。
    1mmの高解像度で撮像が可能な7テスラMRI装置によるfMRI撮像を行い、帯状回や背外側前頭前野と皮質下領域の機能連関に注目し研究を進める。
  2. 1)と並行して、興奮性ニューロンと抑制性ニューロンの相互結合を階層的に結合した、脳情報統合回路モデルの構築を試みる。

図1 7テスラMRI装置で撮像した扁桃体の構造

文献

  1. Nihonsugi T, Ihara A, Haruno M (2015) Selective increase of intention-based economic decisions by noninvasive brain stimulation to the dorsolateral prefrontal cortex.
    J Neurosci 35: 3412–3419.
  2. Watanabe N, Haruno M (2015) Effects of subconscious and conscious emotions on human cue-reward association learning.
     Sci Rep 5: 8478
  3. Haruno M, Kimura M, Frith CD (2014) Activity in the nucleus accumbens and amygdala underlies individual differences in prosocial and individualistic economic choices.
     J Cogn Neurosci 26: 1861–1870.
  4. Yoshida W, Seymour B. Decisions about decisions. (2014) Neuron 81: 468–470

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